◇◇ 【万軍(天の万象)の主】に召命されし者たち(その1) ◇◇
【2003年2月8日に作成した<第289回>に加筆】
『スペース・シャトル事故』に教えられること
★ブッシュ大統領のスペースシャトル事故後の会見から~『イザヤ書』より引用)
「目を高く上げて、誰が天の万象(万軍)を創られたかを見よ。
主の力の強さ、激しい勢いから逃れうるものはない。」
神に大事にされ大切なる皆さんこんにちは。ご愛読に感謝します。
皆さんもご存知のように、スペース・シャトルが墜落事故を起こしました。
ブッシュ大統領は事故発生後の最初の記者会見で冒頭紹介の『イザヤ書』の言葉を引用しました。
詳しくは以下のとおりです。
●目を高く上げて、誰が天の万象(万軍)を創られたかを見よ
この方は、その万象(万軍)を数えて呼び出し、一つ一つその名をもって
呼ばれる。この方は、勢力に満ち、その力は強い、
一つも、もれるものはない(イザヤ書40-26)
ブッシュは別の会見では次のようにも語ったそうです。
「人が宇宙を探求するのは、我々がそう選択するからではない。
神の創造の一部である人間は、神が創造した宇宙を理解したいと願う。」
●神を捜し、神を見出せ(使徒行伝17‐27)
「歴史(History)」の語源は「His(神)」+「Story(物語)」 = 「神の創造物語」から来ていると言われているように、宇宙やこの世の万象全てが【第二の聖書】といえるでしょう。
興味深いことは、今回選ばれた搭乗員たちは、危険でいっぱいのプロジェクトにもかかわらず、
恐れを知らぬほどに宇宙への好奇心と【愛好精神】に満ちていました。
中には初のイスラエル人もいました。彼は空軍パイロットとして数々の戦績を残した軍人で英雄でした。
彼は宇宙から静かな美しき平和なる地球を見て感動して、シャロン首相との宇宙からの衛星対談で、
イスラエルにも同じ様に静かな平和が来る事を願っていると訴えたそうです。
彼は人生の最後には【愛の戦士】となり、ホンモノの英雄として≪永遠の栄冠≫を勝ち取ったと思います。
【神の愛=主イエス】と同じ【視点】で、この世を見たことによって彼の目は真実の【神の愛】に魅せられて、瞬時にして心が開かされるという【神の愛の奇蹟】です!
●すべてのことを、人々の言葉や評価によってではなく、あるがままに認める者はまことの賢者であって、人間よりはむしろ神から教えを受けたものである(トインビー:イザヤ書54‐13)
また、インド出身の女性飛行士は幼い頃からの【ビジョン:理想・夢・志】を見事に実現させた一人でした。
そして、インドの母校出身で同じ【ビジョン:理想・夢・志】を抱く後輩のために世話をしていた篤志家として尊敬されていたそうです。彼女の【ビジョン:理想・夢・志】を継承するためにと記念賞が設立されるそうです。【永遠の命】を勝ち得た証明ですね。
●彼は死んだが、信仰によって、今でもなお生きている(ヘブル書11‐4)
私たちはスペース・シャトルの搭乗員の【精神】に大いに学ぶ事があると考えます。
彼らは危険を承知の上で、関係者スタッフには心から感謝の気持で全面的信頼を抱き、自分に託された
人類としての【ミッション:使命・天職】としてチャレンジしたのだと思います。
それは、世間的には危険で無謀な冒険であっても、彼らは自ら進んで喜んで挑むという、まさしく宇宙への【愛好精神】が伴った【チャレンジ精神】であるということです。
彼らは皆、幼い頃に【万軍(万象)の主】である【神の愛=主イエス】呼び出されて【召命】されたのだと信じます。
彼らが宇宙に魅了されたのは、【この世の勢力:富・権威・名声】を求める野心からでなく【神の愛=主イエス】に導かれた証拠は恐れを知らなかったとうことに示されていると私は考えるのです。
●愛の中に恐れあることなし、全き愛は恐怖(オソレ)を除く(ヨハネ第1書4‐18)
私たち各自にも彼らの様に≪ミッション・インポシブル(不可能と思われる使命)≫が特別に用意されていることを私は楽しみに信じています。それは【神様】より【召命】されて初めて見出される【ミッション:使命・天職】であり、【神の愛=主イエス】との協働の≪神の愛の事業≫といえるでしょう。
●神は神を愛する者たち、すなわち、ご計画に従って召された者たちと共に働いて万事を益とするようにして下さる(ロマ書8‐28)
それでは、【神の愛=主イエス】に呼び出され【召命】される実感とは果たしてあるのでしょうか?
それは<ある対象>に「捕まった」「はまった」という感覚であり、まさしく【愛好精神】に通じるものだと私は考えます。
周囲から見れば、危険極まりなかったり、無謀で荒唐無稽で不可能な計画であり、得よりも損害の見込みがあって、≪見果てぬ夢≫のように思われることを、あえて挑む境遇に、いつのまにか追い込まれてしまうようなものです。
まさに、世間的には青臭い理想を追いかける【青年の志】そのものであり、【キリスト精神:イエスの生涯と教え】だといえるでしょう。
●キリスト教は特に青年の宗教であり、日々新たにして、又日々に新たなり(内村鑑三)
●イエスと共にある者は;
◆青春の詩的理想を持続することができる
◆単純にして一貫せる生涯を完全に遂行できる
★平民の友★自由の主張者★理想の追求者
にしてその
★実行者★大革命家★大詩人★大預言者
●青年、壮者とは;
常に不可能を計画する人
常に大改革を望む人
常に詩人的にして夢想する人
常に利害にうとき人
常に危険を感ぜざる人 (内村鑑三)
●神は我をして我以上の思想を語らしめ、我以上の事をなさしめ給う。神に頼る我は小なりといえども
はなはだ大なる者なり(内村鑑三)
【青年の志】にある彼らは、周囲には「好きでやっている」としか思われません。しかし、単なる快楽や
欲望だけでない≪真理≫や【神の愛=主イエス】への【使命感・正義感】があることを私たちは理解
するべきだと思います。
例えば、先日のテレビ報道で感動的な話しが紹介されていました。日雇い労働者やホームレスの人々が
集まる横浜の寿町に誕生した「さなぎ食堂」のエピソードです。
寿町のホームレスの人々には毎日人数限定で724円のパン券が市から配給されるそうです。パン券は地元の店舗で同額の金券として利用できますが、724円では限られた食糧しか手に入りません。
そこで、学生中心のNPOの有志が724円で3食提供できる食堂を開設する事を決意したのです。
食堂経営に素人の彼らの【ビジョン:理想・夢・志】は無謀で不可能と思われることでした。しかし、彼らは地元関係者を説得して店舗を借りて自分たちで改装し、わずか2ヶ月で「さなぎ食堂」を開設させたのです。
最大の難関は食材原価を一食につき80円以内に抑えることでした。初めは電話で交渉しても協力者は見つけられず、アポ無し飛び込み交渉による熱意に動かされて協力者が現われます。そして、野菜に関しては埼玉県にまで出かけて労働奉仕により協力を得る事までしたのです。
メニューはカレーやドンブリ物など暖かくて出来立てで≪愛情一杯≫の食事なので皆も喜んでくれます。さらに、店内の従業員には失業者が雇われるので一石二鳥です。
学生たちの【ビジョン:理想・夢・志】から始まった十数名による少資金と短期間の【神の愛の事業】は、莫大な資金と叡智を投じての様々な国家的福祉政策に優る≪素晴らしい成果≫を生み出している【神の愛の奇蹟】といえます。まさに【神の愛=隣人愛】の勝利です!ハレルヤ!栄光を主に帰します!
●真理に逆らっては能力(チカラ)なく、真理に従えば能力あり(コリント後書13‐8)
一見すれば学生たちは「ボランティアが好きでやっている」としか思われません。
しかし、彼らもまた【神の愛=隣人愛】から食堂経営に「捕まった」人々で、彼らも【神の愛=主イエス】に【召命】された【愛と自由の戦士】だと感動しました。
緊急医療施設の府中ERで行なわれている現場のドクターの姿が度々TV報道で紹介されています。
彼らもまた【神の愛=隣人愛】によって「捕まえられた」【愛の勇士】ですね。
人手が足りず24時間働き詰めの医者がインタビューで心境を語ってくれました。
「大学病院にいるのと違ってここで勤務する事は出世には無縁です。しかも、大学病院の同僚から見れば
『あいつらは好きでやっているんだから関係無い』とでも言うように無関心過ぎる。
このままでは後に続く医者が現われにくくなる」
「たった一人でも目の前の命を救いたい!」という崇高な【ビジョン:理想・夢・志】を抱く彼らは【神の愛=隣人愛】に導かれ、【神の愛=主イエス】に呼び出される≪神の招待(召命)≫にあった名誉ある【愛と自由の勇士】といえるでしょう。
【主イエス】が自ら教えで示してくれたように、どんな世界的・歴史的大事業であろうと、自分の【ミッション:使命・天職】であろうとも、先ず目の前の小さき弱き者を助ける事から始めることが、目前の義務から着手する事が≪最善方法≫であることを確信できます!
私も【ミッション:使命・天職】を遂行するために、先ずは≪目前の義務≫から始めます!
●私(主)の兄弟であるこれらの最も小さい者の一人にしたのは、すなわち、私にしたのである(マタイ伝25‐40)
●これらの小さな者を一人でも軽んじないように気をつけなさい(マタイ伝18‐10)
●これらの小さな者が一人でも滅びることは、あなた方の天の父の御心ではない(マタイ伝18‐14)
●目の前の一人を救える者が、世界をも救える(ユダヤの格言)
●まちがいなく最も手近な義務だと認められることを常に行ない、それから先のことは静かに待っていること。そのような人に宿っている真理な霊は必要に応じて何でもその人に思い起こさせてくれる。だから、その人は前もっていろいろのことを熟考したり、心にとめておくことはいらない(ヒルティ)
●どんな大きな仕事であっても、それを細かに分けて、いつも手近なものだけを眼中に置くならば、それは小さな仕事をするのと同じになる(ヒルティ)
●大事業の端緒はまず目前の義務を果たすことなり(内村鑑三)
●自分の仕事を知り、それをなせ。我々に大事な務めは遠くのほうにおぼろげにあるものを眺めているのではなくて手元にあって、はっきりしていることを行うことである(カーライル)
●【天職】を発見するの法は今日目前の義務を忠実に守ることであります。さすれば、神は段々と我等各自を神の定め給いし【天職】に導き給います。要するに【天職】はこれに従事するまでは発見することのできるものではありません。(内村鑑三)
★★【その2】につづく★★