◇◇赦し・和解・相互理解に導く【仲保者】の【愛敵精神】(その1)◇◇<改訂版・再掲載>
【2002年9月24日に作成した<第273回>に加筆】
★★日・朝正常化交渉に思うこと ~【神の愛=主イエス】との≪正常化交渉≫★★
●汝の敵を愛せよ、汝を迫害する者のために祈れ、汝を憎む者に善をなせ
(ルカ伝6‐35、マタイ伝5‐44)
●敵を愛し、あなた方を憎む者に親切にしなさい
●あなた方の父(神)が憐れみ深く完全なように、
あなた方も憐れむ深く完全になれ(ルカ伝6-27~36、マタイ伝5-43~48)
【神の愛=主イエス】に大事にされ大切なる皆さん、こんにちは!ご愛読に感謝します!
現在の日本で昼夜報道されている北朝鮮問題において考えさせられることは、どんな国家・
民族・組織・集団でも、赦しや和解や相互理解したければ、武力・経済力・権力などの
【この世の勢力:富・権威・名声】で解決できるのものではないと思います。
【神の愛=隣人愛】に溢れる【ダイナミック・パワー:信じる力・望む力・愛する力】で
行われる<個人的な霊的交流>から全てが始まると実感します。
それが【主イエス】自身が我々人類全体を救済するために行ない示したことだからです。
【主イエス】が出現するまでは、神と我々人類全体との関係が<不正常>であったのを、
【主イエス】独りが、関係を<正常化>するために【仲保者】となって下さったので、
【主イエス】の【贖罪の十字架】を信じるならば、私たちは【主イエス】に通じる事で、
個人的にいつでもどこでも、神様と直接に交流できる≪正常な関係≫を取戻せたのです!
●キリストは私たちの平和であって2つのものを1つにして敵意という隔ての中垣を
取り除き、ご自分の肉によって数々の規定から成立する規律と戒律ずくめの律法を
廃棄したのである。それは、彼にあって二つのものを一人の新しい人に造りかえて
平和を来らせ、十字架によって二つのものを一つの体として神と和解させ、敵意を
十字架にかけて滅ぼしてしまったのである(エペソ書2-14~16)
【主イエス】が我々に<手本>として示された【仲保者】精神は【愛敵精神】といえます。
●【愛敵の教え】(内村鑑三)
~善をもって悪に対するのが悪に戦って勝つことである~
◇【怨】に酬ゆるに【徳】をもってし
◇【憎】に対するに【愛】をもってし
◇【悪】に対するに【善】をもってすること
◆我を憎む者を愛し、呪う者を祝し、苦しめる者に幸福の至らんことを祈れ
実際に不可能と思われた様々な政治的交渉において、個人が【仲保者】の【愛敵精神】を
発揮したことが解決に導いた話があります。
解決に導いた彼らに共通するのは、≪個人的信仰≫を支えとした【愛敵精神】をもって、
どんな<敵対関係>にあっても、相手の【霊性:魂[勇気]・善意・良心】を信じ望み
愛せたからだと思います。
●神は善きを視るに敏くして、悪魔は悪を探るに巧みなり
神は奨励する者にして、悪魔は失望せしむる者なり(内村鑑三)
●神の神たるは人の善きを思うて悪しきを思わざるにあり。
悪魔たるは人の悪しきをのみ思いえて人の善きを思いえざるにあり
●人の心を見て慈悲をもて、行いだけを見て責めるな(キングスレー)
例えば、79年にカーター元大統領は、アラブ諸国を代表するエジプトと、敵対している
イスラエルとの和平を初めて実現させた【仲保者】です。
当時のエジプトのサダト大統領に和平交渉に至る【愛敵の心】を開かせた秘話があります。
カーターはエジプト、イスラエルの両首脳との三者で別荘キャンプ・デービットで一緒に
寝泊りしながら、何日も真剣に話し合いました。しかし一向に進展が見られませんでした。
もはや決裂かと思えた日に、信仰深いカーターならではの、ある<発見>をしたそうです。
それは、サダトの「おでこ」にある大きな≪タコ≫です。
サダト自身は敬虔なるイスラム信仰者だったのです。毎日欠かさず一日に何回も頭を床に
つけて祈るために遂には大きな≪タコ≫ができたのでしょう。
カーターはサダトとの<信仰的共感>によって、サダトと親近感を抱けるようになります。
それまでの<政治的交渉>を止めて<信仰的説得>により理解を求める道を見出しました。
そして、あの紀元前の時代から始まった民族の争いに奇跡的な和平が実現できたのです!
もし、カーターに厚き信仰心による【愛敵精神】なかったら、どうなったでしょうか?
いくら時間を費やしても、<歴史的和解>は実現できなかったに違いありません。
まさに【神の愛=隣人愛】が起こしてみせてくれた【神の愛の奇蹟】です!ハレルヤ!
●希望は万事をやわらげ、愛は万事を容易にする(ラムネ)
●大きな愛のあるところ、常に奇跡がある(ウィラ・ギャザー)
●奇跡は、それを信じるものに起こる(バーナード・ベレンソン)
●私達が最善を尽くす時<できる限りの努力をするとき>、
どんな奇跡が私達の人生、もしくは他の人の人生に起こるかはわからない
(ヘレン・ケラー)
湾岸戦争時にイラク大統領フセインが米軍人質を無事に解放したのも【仲保者】の活躍が
あったと聞きます。元ボクサーで敬虔なイスラム教徒モハメド・アリの個人的交渉です。
ご存知の様に、アリはオリンピックでアメリカに金メダルを獲得し堂々と誇りを抱いて、
帰国しますが、まだ黒人差別が激しい当時、彼は世間からは快く歓迎されませんでした。
彼は金メダルを川に投げ捨てて、黒人解放運動に共鳴しイスラム教徒へと改宗までして、
黒人の社会的地位を守るべく公民権獲得を目指してプロ・ボクサーとして活躍します。
やがて、ベトナム戦争が勃発して、モハメド・アリにも徴兵命令が下ります。
アリは「戦争は<個人的信仰>に反する」として徴兵拒否します。
チャンピオンとして高額納税していることで国家に十分に貢献しているという正当性を
主張しても、結局彼はボクサーとしての資格を剥奪され社会的に抹殺されるのです。
アリは個人的信念を貫いて、国家を相手に独り戦ったのです。<個人的信仰>のために
<社会的生命>を失うことも覚悟で戦った彼ですが、やがて社会復帰を許されて見事に
チャンピオンにかえり咲きました。
そんなアリだからこそできる【ミッション:使命・天職】が【神の愛=主イエス】から
与えられることになります。
米国の代表者であり、世界最大の権力者とまで言われる米国大統領にして不可能であった
米兵人質の解放交渉です。
米国政府要人による、武力や政治力など【この世の勢力:富・権威・名声】を駆使した
<強硬手段>の政治的交渉では、もはや解決はみられない危機的状況にありました。
最後の望みはフセインの心にもある【霊性:魂[勇気]・善意・良心】といえるでしょう。
彼は昔からモハメド・アリを尊敬していたことは米国でも有名だったそうです。
そこで若い頃に米政府には<苦い経験>があるにもかかわらず、白人米兵を救済する為に
自発的にフセイン大統領への人質解放交渉に出向くのです。そして見事に成功します。
【神の愛=主イエス】に通じる≪個人的信仰≫による【仲保者】としての【愛敵精神】で
【神の愛=隣人愛】に従った素晴らしい<決断と実行>が生み出した見事な大勝利です!
●主は人の行ないを喜ぶ時、その人の敵をもその人と和らがせる。
正義によって得たるわずかのものは不義によって得た多くの収穫にまさる
(箴言16-7~8)
●人生で成功する秘訣は、よい機会がやってきたら、直ちに迎えられる心構えが
出来ていることだ(ディズレーリ)
●青年よ、若き君たちよ!
つねに正義とともに立て!
若き君たちの胸中から、正義が消え失せてしまえば、その行く末は、社会の破滅である。
「正義」とは、単なる社会規範としての法律を言うのではない。
むろん法律は守るべきだ。
しかし、もっと崇高なる正義があることを、忘れないでくれたまえ!(ゾラ)
●他人のあざけりを心にとめず、敗北にもくじけず、勇気をもってまた起ちあがれ。
いっさいの正義にはやがて勝利がおとずれるのだ(エマーソン)
●輝くものを汚し、高貴なものを悪口することを、人間の世は好むものだ。
しかし、恐れるな!高貴なもの、偉大なものを讃えゆく美しき心は、まだあるのだ
(シラー)
●夜明けは必ず来るものである。真夜中には幻滅と悲しみと絶望が生まれるが、
次には朝が来るのだ(キング牧師)
★★【その2】につづく★★