◇◇信用と信頼の関係◇◇
【2001年5月11日に作成した<第126回>に加筆】
2001年5月10日フジTV「アンビリバボー」を観て
●信仰と希望(内村鑑三:ヘブル書11-1)
既に見るところのものは、これを望むの要なし
解し得ることを信ずるは知識にして信仰にあらず
信仰の貴きは解し得ざることを信じ、
理由なくしてでなく愛のゆえに信ずること
愛の示すところの事を解し得ざる事にこれを信ずる
有限の我等が無限の神に対して幼心を抱くにいたって救われる
すなわち、幼子となりて救われる
私以外の誰かから、時には私自身以上に、私の【霊性:魂[勇気]・善意・良心】を
堅く信用された時に、その人が世界でたった一人であっても、信用されている期待に
誠実に応えようとする【霊性:魂[勇気]・善意・良心】の<信用と信頼関係>が
生まれます。
どんな困難でも克服できるような希望と忍耐が与えられることを私たちは知っています。
それは時に信じられないような【神の愛の奇蹟】を起こし、誰でも感動させてくれます。
テレビ番組で紹介された、お笑い芸人の世界で【信用と信頼の関係】から生まれた
【神の愛の奇蹟】に感動しました!
コンビを組んでステージで若者に人気がある酒井さんは、結婚して子供も生まれた頃に、
無理をしすぎたせいもあってか、30代若くして肝硬変になります。
医者からは1~2年の余命と告知されます。人生最大の【試練】に遭ってしまいます。
芸人として、大きな成功も手に入れておらず、このままで終わる訳には行きません。
家族には苦労ばかりかけただけで、絶対に死にきれないと必死に生きる事を考えます。
医学においての最後の望みは肝臓移殖手術しかありません。
しかし、2年前(1999年)当時では、まだ肝臓移殖手術自体がそれほど確実でもなく、
さらに運悪いことに、彼はB型肝炎だったので日本では無理だとみなされていました。
彼には頼るべきものは何もなくなり、失望と恐怖と不安だけが増す日々となります。
そんな時に、彼の同じ事務所の所属する先輩で既に大活躍していた「爆笑問題」の
太田光さんが酒井さんを窮地から救ってくれるのです。
太田さんは、彼の病状を知って、あらゆる情報を探して何とか彼を救い出そうとします。
そして、アメリカでならば、B型肝炎であっても移殖手術が可能である事を発見します。
自分の問題のように捜し求める太田さんの<献身的努力>への祝福として【神の愛】は、
時に応じて<解決の道>を示したくれたのだと私は信じます。ハレルヤ!
●求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん。門をたたけ、さらば開かれん
(マタイ伝7-7、ルカ伝11-9)
●誰でも求める者は得て、捜す者は見出し、門をたたく者には開かれる
(マタイ伝7-8、ルカ伝11-10)
●求めよさらば与えられん、そしてあなた方の喜びが満ち溢れるであろう
(ヨハネ伝16-24)
●祈りの時、信じて求めるものは、みな与えられるであろう(マタイ伝21‐22)
●何でも祈り求めることは既にかなえられたと信じなさい。
そうすれば、そのとおりになるであろう(マルコ伝11‐24)
さらに、日本にある移殖支援団体を探し出して、その団体との交渉まで行うのです。
世界の状況を知らずに手術は不可能と思いこみ落ち込み、あきらめていた酒井さんに、
生きる望みがある朗報を伝えて、太田流のジョークで励まします。
「お前は病気で死ぬんじゃない、バカだから死ぬんだ!」
私たちは世間の常識やこの世の権威ある立場の言動を鵜呑みにしてはいけないのです。
太田さんの素晴らしさは自分の判断で必ずみつける!と懸命に捜し求めたことでした。
それは、太田さん自身の中に、常に【霊性:魂[勇気]・善意・良心】と【可能性】を
【信じ望み愛する心】があったからだと思います。
●良心に関しては、多数決の法則は当てはまらない(ガンジー)
●火が光のはじめであるように、常に愛が知識のはじめである(カーライル)
太田さんは、酒井さんを【死の際】から救い出すまで、さらに活躍し続けるのです。
酒井さんは肝硬変のために静脈瘤が破裂して出血して意識不明の昏睡状態になります。
その時に寝たきりの酒井さんの耳元で、太田さんは「大丈夫!大丈夫!」と声をかけて
励まし続けたそうです。そのお陰で、酒井さんは【死の際】から呼び戻され目覚めます。
今回の番組が驚くべきことは、酒井さん自身が克明な手記を残しており、さらには
ビデオ映像を残してくれていた事なのです。
私は彼等がただ偶然の不条理な犠牲者ではなく、【神の愛】が与えた【試練】であり、
まさに酒井さんの本来の【ミッション:使命・天職】に至る道であると信じます。
酒井さんは、太田さんに励まされて、生きる望みを取り戻します。しかし、彼等は、
移殖費用として5000万円を用意しなくてはなりませんでした。太田さんはじめ、
相棒の田中さんも協力してみんなで募金運動もしたそうです。
もはや時間との勝負でした。酒井さんの容態は悪化する一方であります。
彼に生きる大きな支えは何といっても家族でした。
酒井さんの長男が小学校への入学を迎えます。
医者の告知が正しければ、卒業を見ることはできないかも知れませんでした。
入学式だけは見ておこうと車椅子で出席しました。
しかし、体調が悪くて、初めだけ出席して病院に帰ることになりました。
6歳の息子が、父親の後ろ姿をじっとみつめているところを映像は記録していました。
幼い息子の心にも、父親が大変な状況にある事がはっきりわかったことでしょう。
酒井さんがいよいよアメリカに旅立つ空港でのことです。
妻は看病のためアメリカに同行しなくてはならず、息子は日本に残ります。
最後の別れかもしれない見送りのゲートで、父親は最愛の息子に元気良く手を振り、
息子もまた、「お父さん、頑張って!!」と声をかけます。
家族から絶対に泣き顔をみせるなと教えられた息子は、父親が見えなくなり、飛行機が
飛び立つ時になって、初めて涙をみせるのです。
幼なき息子が家族の<信用と信頼関係>に応えようとして懸命な姿は感動を呼びました。
ようやく命がけでたどり着いたアメリカの病院に着いてショックなことを知らされます。
自分の前に20名ほどのドナー待ちがいて、通常なら一年は待たされると教えられます。
しかし、医師の宣告によれば、彼に残された時間は既に半年しかなくなっていました。
その後、容態は悪化して、さらに最悪な状況に陥ってしまうのです。
肝臓だけでなく腎臓移植も同時に手術しなくてはならないことが判ったからです。
酒井さんは生き残る!ことだけ考えて克明な手記とビデオ記録を残すことに専念します。
ついに彼の肝臓機能は停止します。さらに腎臓機能までも停止してしまいました。
生きる<気力>だけ、生きて帰国してやる!という【信念】だけで生きているのです。
絶対に<独力>で何とか克服しよう!として、医者に泣き言だけは言わないようにと
決心していた酒井さんもついに、医者に懇願します。
「私はもう生き続けられない。早く移殖をお願いします!」
既に、医者から宣告されていた余命半年もとうに過ぎて2ヶ月が過ぎ去っていました。
しかし、彼の前にはまだ10名近くのドナー待ち患者がいたのです・・・。
そんな【人生のどん底】にある酒井さんを救ったのは、やっぱり太田さんでした。
酒井さんが、太田さんに国際電話すると、太田さんは何も心配ないかのように答えます。
「俺はお前の生命力を信じている!あきらめてはダメだ!信じるんだ!」
酒井さんは自分以上に堅く信じてくれている太田さんの励ましに思わず、
「わかった最後までガンバルよ!」と答えながらも半信半疑だったそうです。
●信仰がためされる事によって忍耐が生み出される(ヤコブ書1-3)
●信じない者にならないで、信じる者になりなさい(ヨハネ伝20-27)
すると、電話の直後に主治医が突然やってきます。医者は驚くようなことを伝えます。
「準備してください。次はあなたの番ですよ!」
医者が確認してみたら10名くらいいたドナー待ちよりも彼が優先されたのです!
●概して幸福な時よりも、苦しみのときの方が、ひとは神のそば近くあるものである
(ヒルティ)
酒井さんと太田さんの【信用と信頼関係】による<【神の愛=隣人愛】の勝利>です!
単なる自分の利欲ではなく、太田さんは苦しむ友のために、酒井さんは家族のために、
<心を一つ思いを一つ>にして願い求めた【チーム・ワーク&チーム・スピリット】を
【神の愛=主イエス】は愛され喜ばれて【神の愛の奇蹟】を起こすのだと確信します!
●キリストの名によって、あなた方に勧める。みな語ることを一つにし、お互いの間に
分争がないようにし、同じ心、同じ思いになって、堅く結び合って欲しい
(コリント第1書1-10)
●あなた方に幾らかでも、キリストによる励まし、愛の慰め、“霊”による交わり、
それに慈しみや憐れみの心があるなら、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、
思いを一つにして、わたしの喜びを満たしてください。(ピリピ書2-1~2)
●兄弟たちよ、互いに励まし合いなさい。思いを一つにしなさい。平和に過ごしなさい。
そうすれば、愛と平和の神があなたと共にいて下さるであろう(コリント後書13‐11)
酒井さんは昨年(2000年)4月に肝臓と腎臓の移殖手術を無事終えて自分の足で帰国します。
見事に生還できた酒井さんは自分自身の手記を体験談として出版する予定だそうです。
酒井さんの【善き知らせ】は現在忍耐している多くの闘病患者とその家族・関係者には、
どんな薬や医療技術にも優る【福音】となるに違いありません。
酒井さんの体験談は【信・望・愛】の素晴らしさを世に広める【福音伝道】といえます。
人生の勝利の秘訣を語る事で多くの人々が救われ勇気と希望と励ましとなると確信します!
●信心があって足ることを知ることは大きな利得である(テモテ前書6-6)
●いつまでも存続するものは、信仰と希望と愛と、この三つである。
このうち最も大いなるものは、愛である(コリント前書13‐13)
●苦しみにあったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなた(神)の
おきてを学びました(詩篇119-71)
●愛は私たちを幸福にするためにあるのであるのではなく、私たちが悩みと忍耐において
どれほど強くあり得るかを示すためにある(ヘッセ)
太田さんの<不屈の楽天主義・楽観論>【パッション:受難覚悟の情熱・熱望・気迫】に
励まされて私も皆さんを心より励ましたくなりました!皆さんの活躍を応援しています!
●You can do it!●I trust you!●Ibelieve in you!
●信じる者は強く、疑う者は弱い。強い確信は、偉大なる行動に優先する(JF・クラーク)
●人生は興奮に満ちている仕事だ、もっとも興奮するのは、他人のために生きるときだ
(ヘレン・ケラー)
●不可能だと思わなければ、私たちはより多くのことを成し遂げられる(マルゼルブ)
●あなた方が召されたのは、実に、自由を得るためである。ただ、その自由を
肉の働く機会としないで、愛をもって互いに仕えなさい(ガラテヤ書5‐13)